アラジン(実写)みてきたよ そう来たかジャスミン ネタバレ・感想
こんにちは、やのひろです。
今回は実写版アラジン見てきました。
ネタバレ含む感想なので、未見の方はご注意ください。
作品からディズニーのジェンダー観を読み解く
この作品は何と言ってもジャスミンでしょう!
すみませんがこの記事はずっと「ジャスミンで描かれたディズニーの女性像」について綴ります。フェミニズムなんかうるせーんだよみたいな方は向かないと思います、ごめんなさい。
私はフェミニストではないと思いますが(あれほどちゃんとできないから)男女間の色々な差をどうバランスとったらうまくやっていけるかな?と考えてる人です。
そんな中でディズニーやピクサーなどのアメリカ映画が、男女をどう描いてくるのかというのにかなり注目しています。
よく言われますよね、昔のディズニープリンセスは受け身すぎると。王子様が来て見初めてくれるのを待つだけなんて冗談やめてよ。そんな声の高まりかどうか分かりませんが、ついにエルサが「王子も魔法使いも要らない。自分で愛を見つけるから大丈夫よ!」と登場したわけです。(余談ですがアナ雪2ではパンツスタイルで荒波に向かってて、エルサの女性像は更にバージョンアップする予感)
そんなディズニーがいまアラジンをリメイクして、ジャスミンをどうするのかな…?と思ったらこれでした。私が王様になるわ!
ついに父から国を譲り受けるヒロインの登場!
前述のエルサも父から王位を継承しますが、原因が不慮の事故だったり、父からの「落ち着いて」という言いつけを守っていたり、なんだかんだまだ父王の影響を濃く受けています。
対してこのジャスミンは割と最初から父の意見に反対します。ていうか、アニメのジャスミンもそういうキャラでしたね。それがさらに強く前面にでてきた感じです。
まぁ…アニメを見た時に子どもながらに思っていました。「アラジンが王様になってこの国は大丈夫なのか?」と。だってこの前まで庶民だったわけだし。純粋な心の持ち主かもしれないけど治世については素人だし。ジャスミンはそれでいいのかな?と思ってたので、実写版のラストの方がしっくりきました。
アニメ版の1992年では「父の言いつけ通りに結婚しない」が精いっぱいだったディズニーヒロインが、2019年には「父を説得して君主となる」にグレードアップしたんですねぇ。法律変えるのもアニメでは父王だけど実写だと自分だし。それだけ世の中の女性観も変わったということでしょうか。ディズニー女性、来るとこまで来たな!と思いました。
…で、アラジン(男性)は?
女性がそんな風に変わったのはわかりました。
で…
アラジンは!?
どうでしたか、今回のアラジン。私は「ダンスがめちゃくちゃ上手いな」ってとこが一番印象的だったんですけど…。ジャスミンと同じくアラジンも男性像を塗り替えたかっていうと、ちょっと弱いかなと思いました。
一途にジャスミンを想って魔法まで使う、市井の人や友達を大事にする…映画でも描かれたアラジンの良さは引き継がれていました。あと実写版で追加されたのは「王宮に忍び込んで堂々としていられる」ってとこかな?
でもどうでしょう。ちょっとキャラが薄かったと思いませんか。私にはジーニーとジャスミンの引き立て役みたいに見えました。そりゃーね、みんなジーニーの魔法を実写でみたいと思ってるし、ディズニーが注力したのがジャスミンのバージョンアップだとしたら、アラジンが薄くなってもしかたないかなとも思う。
しかし私は、今後男性キャラのアップデートに期待したい!
自分が男の子を育ててることもあるし、今後アメリカが男性にどんな役割を期待するのかとても注目してるんです。そのイメージとしてつかみやすいのが、おそらく映画だろうと。
最愛の彼女が王様でアラジンは嫉妬しないのか?俺ってお飾りだなーなんて拗ねたりしないのか?その辺は愛と魔法のオブラートで包まれたまま終わってしまいました。
またいつか別の作品で、「これからの時代に男性キャラはどうするのか」というのをもっとじっくり見たいなと思いました。