読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

やのひろです

気になるあれこれ

高校時代の恩師に再会して思い出し涙が止まらない話

吹奏楽好きです 日々の雑記

連休中に母校で部活の同窓会(?)がありました。

 

たびたび書いてるとおり私はずっと吹奏楽部でして、
当時の顧問が今年定年されるとのことで歴代のOBが集まって
現役生たちと一緒に演奏する機会を得たのでした。

 

すみませんけど、
ここからしばらく私の「素敵な先生話」にお付き合いください 笑

 

この顧問、O先生としましょう、O先生は、
厳しくて話の長い先生でした。

 

入って数日で「君たちはもう半分大人なんだ。もっと自覚を持て」、
1年間通してずっと「楽器が吹けることに感謝しなさい」、
「自由に楽器が吹ける環境がどれほど恵まれてると思うんだ」。


長くて早口で話すことは全部注意で、
高校生の私は「よく分からん」と半分以上ぼんやりしてました。

 

そんなこんなで1年が経ち
私が高2に上がるとき先生は10年いた母校を離れることになりました。
この段階ではたぶんO先生になんとも思ってなかったと思います。
あの長い話から解放されるよー、くらい考えたかも。

 

うちの学校はなんでもお祭りにする校風で離任式もそのうちの一つでした。
部活の生徒や前年のクラスの子が先生を派手に送るのです。

 

私たちは部活でやったファンファーレを吹こうと体育館の2階通路に隠れてました。

 

「また話が長いだろうからしばらくこのままだな」
そんなことを思ってしゃがんでいたら先生が壇上に上がりこう言いました。

 

「すぐ終わるから静かにして。
 あのね、人生って一度しかないから。
 後悔しないで。
 じゃぁ、さよなら」

 

えっ

 

あまりに意外でドキッとしました。
話が短かったことも、最後の話がそんな、人生なんて。
そんな考えたこともないような話なんて・・・

 

慌てて立ち上がって先輩たちとファンファーレを吹いて
先生ははにかみながら席に戻り、学校を去りました。

 

自分がメインの年が過ぎて、卒業して、社会に出ても
あの時の先生を忘れられませんでした。
「後悔しないで」
そう言う先生を思い出しては「これは後悔しない道か?」と考えたりしました。

 

数年前、その思いが猛烈に高まった時があって
O先生は確か今どこかで校長先生をされていたなぁと思って
ストーカーのようにネットで先生の名前を検索しまくりました。

 

そしたらとある学校にいらっしゃる事が分かったので手紙をだしたら
大分経ってから返事が来ました。
なんと先生はその学校を既に移動されていたのを、
私の手紙を受け取った学校が先生に転送してくださってつながったのです。

 

そこから年賀状のやり取りが始まり、昨年の年賀状にこう書かれてました。
「来年で定年です。あの高校に戻る夢はかなわないみたいです」

 

先生と母校で楽器を吹かなくちゃ!!
この瞬間そう決意して、当時の部長に連絡して、
最終的には部長が全部段取りをとってくれて、連休の再開が叶ったのでした。
えーと、再会までの道のりでは私1ミリも頑張ってません 笑

 

久しぶりに会った先生は、穏やかでした。

 

「先生、なんだか穏やかになられて・・・」と言ったら
顔をくしゃっとさせて「いや、違うんだ。お前たちには厳しかったよな」と
申し訳なさそうに言うのです。
「あの年は企画が多かったから仕方なかったんだよ」と。

 

あれから私も少しは大人になって、
幸運にも高校の吹奏楽で司会をさせてもらったりして
高校の先生、部活の先生がどれほど大変か思い知りました。

 

「先生、私あの時なにも分かってなくて・・・すみませんでした」
恥ずかしく思いながらそう言ったら「いや、そんなのはいいんだよ」と。
「順番だからいいんだよ」と言っていました。

 

思えば先生は
ずっと同じことをおっしゃっていたのかもしれません。

 

悔いなく生きろ。
その為に自立しなさい、責任感を持ちなさい、感謝しなさい。

そして多分「今は分からなくてもいつか分かればいい」とも。
私は先生と1年しか過ごさなかったけど、
その時言われた言葉に15年以上も教えられていたのでした。

 

そのことにこんなに時間が経ってから気が付いて
ありがたくて嬉しくて感謝が止まらなくて、もうずっとウルウルしてます。
いまも喫茶店のナプキンで目をぬぐいながらこれ書いてます。

 

どうしてこのO先生がこんなにも特別なのか、いまようやく分かりました。

 

先生は誤魔化さずに生徒と正面から向き合ってくれていた。

 

高校生なんていう複雑な時期の、吹奏楽部なんていう個性豊か過ぎる生徒を
子ども扱いせず、見下さず、馬鹿にせず、届かなくてもずっと語り掛けてくれました。

 

私が社会に出てから過ごした人たちをざっと思い出すと
人を馬鹿にしたり陰口を言ったりして自分を守る人たちばかりです。
いますぐ出来ないことを批難して責任を他人に押し付けて。
私も流されて時にはそっちに参加してしまいました。

 

いやー、でもダメだ。そんなの全然カッコよくない。
O先生はほんとにカッコいい。いい大人だ。
私もこんな風になりたい。遠いけど。
若い世代にいい影響を与えられる大人になりたい。

 

こんなこと考えるようになってしまったいま、
まさかこれで先生とお別れっていうのはありえないので
何らかの形でまたお会いする機会を作りたいと思っています。

 

はー、すごいわ。教育者ってすごい。O先生すごい。
教わってた時からこんなに時を経ても学びがあるなんて。
高校時代O先生にあえてほんとに良かった。

 

最後にもう1つだけ、先生との忘れられない思い出を。

 

部活では毎年”1年生合奏”というのがありました。
新入生が夏の間に先輩抜きで1曲仕上げて文化祭で演奏するのです。
私たちは「大草原の歌」という曲を選びました。
決して易しくはない、吹きごたえのある曲です。

 

O先生は反対しました。「お前たちには無理だろう」と。
でも私たちはピンと来てなかったので(笑)そのまま練習しました。

 

夏の合宿で、コンクールに向けた練習が終わった夜遅く、
じゃぁ1年生合奏やろうかとなってO先生の前で演奏しました。

 

ジャーン!と壮大に終わって、指揮の先生からいくつか指摘があって、
O先生どうでしたか?と話を振ったら照れくさそうにニッと笑って

 

「いいじゃん。良かったよ」

 

と言って、さぁ風呂入れ~とかなんとか行って去っていきました。

 

私たちは・・・褒められると思ってなかったから嬉しくて嬉しくて。
おぉぉぉ~!O先生褒めてくれたよ~!とホクホクしたのを覚えています。

 

思えば先生の笑顔を見たのはその時と、この前の同窓会だけかもな。
普段の話は長いけどホントに大事なことは短くいう先生でした。

 

せっかく大人になったんだからこれから飲みに行ったりしたいです。
O先生、大好きだー!!!