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やのひろです

気になるあれこれ

藤代先生の記事から考えるWEBコンテンツの未来

法政大学でソーシャルメディア論を教える

藤代先生という方がいらっしゃいます。

私が知る限りでは日本の大学でWEBを教えていらっしゃる

数少ない先生の一人です。

 

そんな藤代先生のこの記事を読みました。

なるほどなぁ~と思いながら読んでいたら

同じ記事がYahoo!個人の記事としてもあがり、

更にそれがYahoo!のトップからリンクされたため

WEB上に拡散されてたくさんのコメントが付いていました。

これらを見ながら考えたことをまとめたいと思います。

 

そもそも藤代先生が書かれていたこと

記事の内容を要約して

ほんとに骨組みだけ残すとこういう事です。

 

1.朝日、読売、毎日の新聞はスキーバス事故の被害者写真をSNSから引用した

 

2.現状の認識では事故で亡くなった方の写真を報道目的で使用することはOK

 

3.SNSでUPされてる写真などはいまのところ公開情報なので使われても仕方ない

  とはいえ後味が良いとは言えない部分もあるので議論が必要

 

4.こうした報道に写真はそもそも必要かという疑問があるが

  現状はその方が売れるということもあって各社掲載する

 

5.ネット上にはただ単に利益を求めて被害者の情報を掲載するサイトもある。

  新聞はそれらと一線を画すためにも安易にSNSから情報を取らない方がいいのでは

 

ということで最終的な問題提起はここです。

 

ただ、欲望を剥き出しにしたメディアはネット上に無数に存在し、

気軽にアクセスが可能になっています。

つまりマスメディアがやらなくても良いと考えることもできます。

道機関として信頼と価値を高めたいのだとすれば、

ソーシャルメディアで簡単に「引用」できたとしてもあえて掲載せず、

遺族から許可を得るなど丁寧に取材し、

それを読者が分かるように伝えていくという方法もありそうです。

そうなれば、読者である私たちが

どのメディアを選ぶのかということになります。 

 

「欲望をむき出しにしたネットメディア」と「報道機関」

という二つの軸があって

報道機関である新聞は丁寧に取材することで

「信頼と価値を高め」たらどうか、というわけです。

 

WEB媒体なのか、WEBメディアなのか

ここ最近「WEB情報の質を上げていこうよ!」という記事をよく見ます。

 

ウェブメディアは、これまで新興勢力として、

ある意味では守られていた。(略)

しかし、ウェブが発展し普及した世の中においては、

やはり社会との関わりは免れ得ない。

これまでウェブメディアのクオリティが批判されることは何度もあったが、

その都度ウェブにおけるマーケティングの利点でもある

「効果測定性」「ローコスト」などを理由に、

社会に対して影響力を持つ責任から逃れ続けてきたのではないか。

 

WEBはコンテンツの質が低い事に色んな言い訳ができるよね、

それを理由に品質向上の努力を怠ってきたんじゃないの、と。

 

企業が最近取り組んでるオウンドメディアの運営についてもこんな記事が。

僕は、オウンドメディアって、結構難しいものだと思うんです。

そこには、どうしても、企業のエゴが出てきてしまいますから。

確かに今、企業とメディアとの関わり方は広がっているけれど、

今の企業のメンタリティでオウンドメディアを持っても、

それが広告ツールであるという認識が変わらない以上、

たいして面白いものはできないんじゃないか、って思ってしまいます。 

 

オウンドメディアを広告としてみると

面白いかどうかよりも売れるかどうかを優先しちゃうよね、

そしてビジネスの現場ではどうしても広告扱いしちゃうよね、と。

 

メディアづくりには、思いが大事だと思っています。

ビジネスも大事ですが、それを超える思いがないと続かないし、

共感もしにくい。 

 

これらの記事をまとめると、

「お金になるならWEBで何をやってもアリ!」という時代から

「WEBでもいい情報を出していった方がいいよね」という時代に

なりつつあるということです。

 

そしてその流れを作っているのは主に

新聞、雑誌、テレビなどの既存メディアを経験している方たちで

その方達の「編集力」がWEBにも影響を及ぼしつつある、と。

 

そしてまた藤代先生の記事に

で、冒頭の藤代先生の記事に戻ります。

私はこうした背景があったうえでの記事だと認識しました。

藤代先生も元は新聞社の方です。

 

このWEB時代に新聞が情報を出すならば

これまでの丁寧な取材や編集を行ってこそ

価値が生まれるのではないか、ということだと思います。

 

今やWEB上に情報を出すことは誰でもできる。

素人が日記を公開することもできるし

お金目当てだけの仕組みを作ることもできる。

「新聞なんか読まなくても情報は得られるよ」と言えてしまう。

 

そんな中で新聞の立場を活かすのは「丁寧な取材」であろうと、

藤代先生の主張はそこだと思います。

 

私は企業でWEBサイト運営をやってきた者ですが

確かに取材や編集の力は弱かったです。

それでもコンテンツをUPしなければならなかったから我流でやってました。

私以外の多くの企業サイト担当も恐らくそうであると思います。

「あそこの企業はコンテンツ編集力がある」というところは数社で

そうしたところは目立っていましたから、

それ以外は私と同じ状況だと推測します。

 

WEBコンテンツ制作者としてはこれには危機感を覚えます。

なるほど、編集力のある人たちがWEBに来ている。

WEBコンテンツの質は上げていかなければならない。

その時私のような企業担当者はどうしたらいいんだろう?

WEBメディアの枠を買うのか。自社でコンテンツを作るのか。

今後のWEBマーケティングのやり方を思うと頭が痛いです。

 

しかし情報の受け手としてはありがたいことです。

WEBメディアが確立していけば信頼できる情報が増える。

各社とも質のいいコンテンツを作ろうとするから全体のレベルがあがる。

私たちがWEBで良い情報に出会う機会が増える。

 

トータルで考えると、やはり先生のおっしゃる通り

新聞には質のいい取材や編集を引き続き心がけて頂きたいです。

その流れに牽引されてWEBの情報も改善されていくことが

社会にとって必要な事だろうと思います。