【舞台】TOP HAT トップハット来日公演 ネタバレ 感想
こんにちは、やのひろです。
渋谷のシアターオーブでトップハット来日公演を観てきました。
英国人の友達が
「トップハットは素敵よ!」と言ってくれたのがもう数年前。。
いつか見たいと思っていた夢が叶いました。
それではネタバレ含む感想いきます!
簡単なあらすじ
ブロードウェイの人気俳優ジェリーは
英国の名物プロデューサー・ホレスの誘いに乗って
ロンドンの新作に出演することを決める。
初日を明日に控えたロンドンの夜
ホテルのホレスの部屋でタップダンスを踊っていると
その真下の部屋に泊まっていた美女のデイルが苦情を言いにくる。
一目で恋に落ちたジュリーは翌日から彼女にアプローチし始める。
一方、ホレスにはマッジという妻が居た。
彼女は自分が滞在するヴェネツィアにホレスとジュリーを呼ぶ。
ジュリーに紹介したい女性がいるという。
美女のデイルは実はそんなマッジの友達だった。
マッジから「同じホテルに私の主人が居るわ」と聞いた彼女は
自分の真上の部屋にいると知りジュリーとホレスを勘違いする。
私を追いかけて来たのは友達の旦那さんだったんだわ!
何も知らずにデイルに迫るジュリー。
ジュリーを友達の旦那と間違えているデイル。
夫は友達に手を出してると勘違いするマッジ。
何も知らずにとばっちりを受けるホレス。
果たして4人は誤解を解いて
無事ハッピーエンドにたどり着くのか・・・?
アメリカのラブコメ、ロンドンで復活!
超王道のボーイ・ミーツ・ガール物。
何の心配もなくニコニコ笑って見守れるハッピーな舞台でした。
この作品は元々は1935年に作られたアメリカの映画です。
お話の中心はロンドンでしたが
実はアメリカで生まれたお話なんですねー
アメリカ生まれのラブコメミュージカルと言えば
クレイジー・フォー・ユーを思い出しました。
展開や雰囲気はあれとよく似ています。
ボーイがガールとミーツしてラブがゴーイングするのに
その間にミステイクがあってドタバタ、
最後にはハッピーエンド♪という流れです。
っていうか調べたら1935年て
ガーシュウィンが活躍してる時代だった。。
流行ってたんでしょうね、こういうのが。
ロンドンで生まれたミュージカルだと
お話がもうちょっと情緒的なんですね。
オペラ座の怪人とかビリーエリオットとか
ストーリーがもっと込み入ってます。
それでいくとトップハットはとてもアメリカンな話です。
舞台がNY→ロンドン→ヴェネツィアと移動するのも華々しいですね。
アメリカ産の話なのに紳士的なシルクハットがテーマとは興味深いです。
欧州にルーツを持つ人達の英国への憧れもあったのかな??
そんなアメリカンな話が
ミュージカルとして生まれ変わったのはロンドン!
これが本作の面白いところです。
パパッと楽しめるアメリカンミュージカルが
美と情緒のロンドンミュージカルの手にかかるとどうなるのか??
ブロードウェイ(NY)とウェストエンド(ロンドン)の
ハイブリッドが楽しめる!というのが一番の魅力だと思います。
ロンドンらしい上品な演出
舞台は全体的にベージュやクリーム色のような
柔らかくて落ち着いた雰囲気にそろえられていました。
衣装も淡いグリーンやブルーなど優し色合い。
少ない色数でまとめられているのは
ポスターを見てもお分かりいただけるのではないかと思います。
それになんと言ってもダンスが美しい♪
舞台を見る前にネットで映画を差探してみましたが
そちらは舞台より少し派手な振付な気がしました。
例えばジュリーとデイルが雨宿りしながら踊るシーン。
映画では最後二人は胡坐をかいて座り握手するのですけど
舞台ではジュリーがデイルを引き寄せてキスをします。
私はダンスに詳しくないので推測ですけど
ちょっとしたターンの時に飛ぶのか滑るのかとか
手を広げた時にピッとするのかスラリとするのかとか
少しの違いで雰囲気が変わるのではないかと思います。
舞台版は流れる水のように、上質なシルクのように
滑らかで美しい動きが盛りだくさんでした。
そんな上品な演出に包まれていると
デイルの勘違いで進んでいくドタバタも
コミカルというよりとてもキュート!
勘違いしてるデイルがジュリーをひっぱたくシーンも
可笑しいというよりほほえましかったです。
あーあ、、嬉しかったからこそ怒っちゃったのね、って。
でもそれ勘違いだよ~(^^;って。
ロンドンミュージカルでは
こういうシンプルなラブコメってなかなか無いので
かえって新鮮に見ることができました♪
ロンドンがラブコメやると上品になるんだなぁ~。
カーテンコールは写真撮影OK!
なんと、カーテンコールでは写真が撮れました。
ていうか、カーテンコールがあることに驚きました。
ご存知でしょうか。
舞台が終わって幕が降りてから拍手しまくるのは日本の習慣です。
少なくともNYやロンドンでその場面にあったことはありません。
海外は上演中の拍手が日本の5倍くらいあります。
バチバチバチバチ!ヒューヒュー!ワーオ!って上演中にやって
キャストが一通り挨拶して幕が降りたらみんな帰ります。
オケが演奏を続けてても関係ありません。さっさと帰ります。
私はオケも好きなので最後まで聞いてましたが
終わるころには誰も居なくて
もうお掃除の方がごみを拾ってました。
(余談ですが海外は客席飲食自由。終演後はゴミだらけです。すごい)
そんなわけで、終わってからも拍手し続けて
幕が何度もあがりキャストが何度も出てくるのは
とても日本的な行為なんだと思います。
その代わり日本は上演中大人しいですからね。
最後に感激を伝えたいんですよね。
この前同じくオーブでみたピピンでは
一度もカーテンコールをやりませんでした。
最後のオケが終わっても幕が上がらなくて
客席からは落胆の声が聞こえました。
私は来日公演だから仕方ないと思ったけど(^^;
気持ちは分かります。
だから今回カーテンコールがあるのにびっくり。
日本風にしてくれたのでしょうか。
何にせよありがたい事でした~。
とっても可愛いアメリカン・ロンドンミュージカル。
難しい事は考えず、ただただ幸せになれる作品でした。
見終わったらキレイな空♪
それではまた!