やのひろです

気になるあれこれ

第96回トニー賞授賞式(2015年)感想 渡辺謙さんの受賞は!?

こんにちは、やのひろです

今日は待ちに待ったトニー賞授賞式でした!

 

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トニー賞好きすぎて

 NY旅行で会場のラジオシティミュージックホール行きました。

 いつか授賞式行ってみたい!(一般の人が入れる年もあるそうな)

 

ということで。

やのひろ目線で今年のトニー賞をざざっと振り返り&解説します!

謙さん受賞できなくて残念~ってとこも私なりに解説しますので

ぜひ最後までお付き合いください♪

 

 

と、その前に簡単な解説。

 

作品は大きく4つに分かれます。

演劇(ストレートプレイ)かミュージカルか。

それに、新作かリバイバル(過去の作品をアレンジする)か。

 

それぞれに作品賞があるので、

ストレートプレイ作品賞、ストレートプレイリバイバル作品賞、

ミュージカル作品賞、ミュージカルリバイバル作品賞の4つがあります。

 

俳優さんへの賞は8つに分かれます。

ストレートプレイの主演女優賞、主演男優賞、助演女優賞、助演男優賞。

ミュージカルの主演女優賞、主演男優賞、助演女優賞、助演男優賞。

 

作品はリバイバルかどうかで区別されますが

俳優さんへの賞ではそこは関係ないわけですね。

今回はここがちょっとポイントだと思ったもので先にお話しました。

では行ってみましょう!

 

ミュージカルリバイバル作品賞:「王様と私

 

とりましたーーー!!!!

実は同じくノミネートされていた「20世紀号に乗って」かと思っていたので

テレビの前で盛り上がりました~!

 

というのも、あちこちで言われてますがこの作品は

なにしろオリジナルの印象が強烈なんです。

王様を演じたユル・ブリンナー彼こそがこの作品の王様。

それくらい当たり役で、舞台では4600回も演じたそうなんです。ひえー!

 

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※かっこいい・・・!

 

しかしですね、古い作品だけあって今の感覚からするとちょっと時代遅れ。

今見ると「未発達文明のタイを収める尊大な王様」と見えなくもないんです。

(※映画になってますので気になった方はそちらをどうぞ)

 

最初「王様と私」をリバイバルすると聞いた時は、

「今あれをやって大丈夫なのかな」と思いました。

今は差別をなくそう、差別よくないよね!っていうミュージカルが圧倒的に多い中で

「欧米文化が未開のアジアに協力してあげる!」とも見れる作品を

リバイバルするって・・・大丈夫なの?と。

 

大丈夫だったんですね。こうしてリバイバル賞もとりましたし。

恐らくこれには、 

謙さん演じた「王様」の影響が大きいのだと思います。

 

ユル・ブリンナーの王様ももちろん素敵です。とってもチャーミング。

だけどそれに劣らないようにしつつ、現代の感覚に合う、

知的で横柄ではない王様を謙さんが作った。

お客さんに作品の違和感を感じさせなかった。

ここが評価につながったんだと思います。

 

じゃぁなんでミュージカル主演男優賞は謙さんじゃないのか??

その話はこの後で。。。

 

ミュージカル主演女優賞:ケリー・オハラ from 「王様と私

 

激戦だったようですね(^^;

チタ・リヴェラは大大大女優だし、

ファンホームの好評ぶりからベス・マローンもあり得ると思ったし・・・。

 

今回受賞したケリー・オハラは6度目のノミネートだそうです。

 

これ凄いことです。

トニー賞は開幕時のオリジナルキャストに選ばれないと対象にならなくて

開幕時というのはその作品の興行成績がかかってるので

「この人!」という俳優さんしか選ばれません。

 

それに選ばれ続けて、評価され続けて、

ノミネートされ続けるって、並じゃなことではありません。

(ついでにいうと、そんなわけでノミネートされるだけでも大変。

謙さんもホントにホントにすごいです)

 

ケリーが演じたのはイギリス人家庭教師です。

謙さん演じるタイの王様のところに西洋文化を教えに来る知的未亡人。

上品で勇敢で、王様と対立しながらも理解を深めて最後には心を通わせます。

 

ということで、

これももちろん謙さんが素晴らしい王様じゃないとケリーが輝けないわけです!

女優さんだけ素晴らしくても男優さんが残念だと

「なんでこんな男が好きなの?こんなにすてきな女性が?」と思われます。

(経験済みです・・・日本人が海外の公演を輸入上演したときに。。)

 

女優さん演じるキャラに感情移入できてその演技に納得できるのは

それだけちゃんと相手役の説得力もあるからなわけですね~。

 

彼女は受賞スピーチも素晴らしかったです♪

 

「何か書いて来ればよかったけど用意してないの。どうしよう。えーっと・・・」

渡辺謙は私の王様よ」

「みんな劇場にきてね。こうやって踊ってるから!」

と最後は踊りながら退場しました(^^)

 

落ち着きすぎてるわけでもなく、興奮しすぎてるわけでもなく。

6回もノミネートされてたら「今度こそ私よ!」と思っててもおかしくないのに

本当に心から喜んでいる姿に涙が出ました。報われてよかった・・・。

 

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※授賞式が行われたラジオシティミュージックホールのロビー。

 きれいですねぇ・・・皆さんここを通って会場に入ったでしょうね。うっとり・・・

 

ミュージカル作品賞:「ファンホーム」

 

王様と私」はミュージカルリバイバル作品賞でしたがこちらは作品賞。

今年新作として開幕したミュージカルの中でNO.1になりました。

 

父と娘、ともにゲイである二人の疎遠な関係を描いた社会派作品。

もとは自伝的なコミックだったということろも異色です。

最近の作品は英国からの輸入か映画の舞台化が多い中で

純粋なオリジナルミュージカル。

しかも漫画から。さらに自伝。珍しいポイント尽くしです。

 

また・・・歌がいいんです。作詞作曲賞もとりました。

それを歌う12歳の女の子も。なんてまっすぐな瞳。

よかったら授賞式のパフォーマンスご覧ください。すごいです。

 

 

お父さんときたダイナーで誰か素敵な人を見つけたのでしょうね。

それで自分は同性愛者だと気づいたのかな。

歌詞の細かいところは分からないのに見てると切なくなる。

圧倒的な説得力のある歌と演技です。

 

見てるお客さんも身近な問題に感じやすい。

ステージと観客ががっぷり四つで組み合って

最後にほんのりと希望を感じるのだと思います。

私が思うに、トニー賞はこういう時代性のある作品が好きな気がします。

 

謙さんが出演された「王様と私」とは別の角度から、

こういうとっても”らしい”作品が同時に評価されたわけです。

 

ミュージカル主演男優賞:マイケル・セルヴェリス 『ファン・ホーム』

 

いよいよ主演男優賞の話です。

渡辺謙さんがノミネートされていたのもここでした。

結果はミュージカル作品賞を取った「ファンホーム」の俳優さんです。

 

私としましては

これはファンホームの方が有利だったんじゃないかな!?と思います。

 

むしろブロードウェイの名優たちと並んで初ミュージカルの謙さんがノミネート、

その舞台が作品賞までとったって、素晴らしすぎる評価なのでは?

 というくらい。

 

王様と私」と「ファンホーム」なら

「ファンホーム」の方がお客さんに刺さったと思います。

なにしろ現代劇ですし。

 

それに、ファンホームは家族の話だけあって

娘のほうは3人の女優さんが演じるんですね。

対してお父さんは一人。

見てないので推測ですけど、事実上舞台の大黒柱はこの受賞した

マイケル・セルヴェリスなのだと思います。

 

王様と私の大黒柱ももちろん謙さんですけど、

そこにはケリーオハラという大女優もいるわけで。

大きな支柱が2本あった感じなんじゃないかと。

 

そんな風にいろいろな条件を考慮すると、

ここはマイケル・セルヴェリスが受賞で納得です。

 

でもノミネートされた謙さんだってちっとも劣ってない、むしろ素晴らしい!

NYタイムズに英語力の不足について書かれていたらしいので、

そこも考えるとほんとに素晴らしい快挙だと思います。

(ブロードウェイにとってNYタイムズの評価がどれほど大事なのか、

映画バードマンでも描かれてました。バードマンは今年のアカデミー賞作品賞

 

誰もが連想する強烈なオリジナルキャストのイメージを払しょくして

ちょっと古い香りのする作品を現代風にリバイバルした。

それが今年一番のリバイバルに選ばれた、相手役も一番の女優に輝いた。

 

その中心に渡辺謙さんが居らした!!!!

 

すごい・・・。ほんとにすごいです。。。

心の中がスタンディングオベーションです。

 

だから私は「謙さん残念だったね」とは思いません。

別にフォローではなく。

 

ブロードウェイ舞台に主演して、その作品が最高の評価を得て、

さらには個人としてもノミネートされて、本当におめでとうございます!

です。

 

もしこれを読んでくださった方が

「なんかすごい賞に選ばれそうだったけどダメだったんでしょ」とお考えでしたら

このテキストで少しでも「へ~、渡辺謙さん凄かったんだなぁ。さすがだなぁ」と

感じて頂けていると良いなと思います(^^)

 

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※ホールのお手洗い(^^; 

ガイドツアーで入れます。NYに旅行される際にはぜひ♪

 

今後の「ブロードウェイと日本人」

 

WOWWOWに出ていた演劇関係者のみなさんがこぞって

「希望が湧いた」「僕も挑戦したいと思う」とお話されていたのが印象的でした。

 

そう!

日本の演劇人も世界で評価される道があるって分かった出来事でありました。

 

日本にも素晴らしい俳優さんはたくさんいる!

ミュージカルファンのやのひろとしては、

生粋なミュージカル俳優さんたちにも羽ばたいてほしい!

 

例えば

ウィキッドのエルファバを濱田めぐみさんにやってもらってみて!

ニューヨーカーの度肝も抜くよ!

 

しかし欧米の作品にアジア人がでると、やっぱり浮きます。

以前ロンドンで見たレミゼのフォンテーヌがアジア人で、

上手かったけど違和感もありました。娘のコゼットは西洋人なんだもの。

 

そう、アジア人が主役級でやれる作品は少ないんです。

 

だったら作品作りからです!

 

しかし日本人でブロードウェイ作品を作ったのって、、もしや亜門さんだけ?

(日本の作品をもってって上演した方は他にもいらっしゃいますけどね。

現地で作ったという意味で)

日本人プロデューサーも川名康浩さんという方おひとり。

 

世界にでてる日本人が少ない!

 

もともと日本は鎖国的な体質があってて、

国内で独自の趣味を突き詰めるのが向いてるとは思いますが

今回の謙さんのように道を開いてくれた方がいるのだから

後に続かないと勿体ない、もっと活躍する姿をみたい!と思いました。

 

最後に他の賞をざざざっとレビュー 

 

ストレートプレイ主演女優賞:ヘレンミラン 「オーディエンス」

ですよね。ここは分かってました。この人しかいない。

この舞台2月のNY旅行で見てきました。素晴らしかった。当然の受賞です。

 

ストレートプレイ助演男優賞:リチャード・マッケイブ『ザ・オーディエンス』

ここでもオーディエンスから!好きな役だったので嬉しかったです(^^)

受賞スピーチもおっしゃっていた通り

ウィルソン首相も天国で喜んでいることでしょう~。

 

ストレートプレイ作品賞:「夜中に犬に起こった奇妙な事件」

ストレートプレイ演出賞:マリアンヌ・エリオット「夜中に犬に起こった奇妙な事件」

ストレートプレイ主演男優賞:アレクサンダー・シャループ「夜中に犬に起こった奇妙な事件」

今までみたことない演出です。映像、ともちょっと違う。凄い。

これは機会があったらぜひ見てみたいです。今までにない舞台体験ができそう。

主演の彼は去年大学を出たばかりの新人さんとか。ワオ!

 

リバイバルストレートプレイ作品賞:「スカイライト」

これ、もうすぐ日本の映画館で見られます。楽しみ!

主演はこのブロードウェイと同じビル・ナイ

ラブ・アクチュアリーやアバウト・ア・タイムに出てるカッコいいイギリス人おじいちゃんです。大好き。

 

その他

 

クリスティン・チェノウス

天然で傲慢なブロンド女性をやらせたら右に出るものはいない!?

久々の美声に酔いしれました。さすが。

 

パリのアメリカ人

美し~い!アメリカっぽい物語なのにイギリスっぽい演出。

ガーシュウィンの曲があんなにエレガントになるなんて。気になる。見たい。

 

サムシング・ロッテン&オン・ザ・タウン

これぞブロードウェイ!な華やか舞台。さすがですね~、真骨頂ですね。見たい。

オン・ザ・タウンはバーンスタインの曲だけあって、どことなくウェストサイド物語。

 

チタ・リヴェラ

もう私ごときが付け焼刃で語れる方じゃないのですけど・・・

お元気なうちに拝見したい。見たい。

 

というわけで総括すると、

 

見たい!

 

です(笑)あーーー、NYいきたい・・・(^^;

 

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※アイルビーバック・・・!

 

それではまた!