やのひろです

気になるあれこれ

政治に関して勉強したおススメ本(学校が教えないほんとうの政治の話&人間を幸福にしない日本というシステム 感想)

衆議院選挙が近いですね。

 

白状すると私は政治に疎いです。

とはいえ親から「選挙は絶対いかなあかん」と言われてきたので

よくわからないまま投票には行ってます。

 

でも分からないまま投票してるのでいつも腑に落ちません。

 

なんか自民党はいけ好かない気がする。

だから民主党

↑これで長いことやってきましたが民主党無くなっちゃいました。

 

大人としてこれはいかんな、と思ってはいたものの

政治を学ぶ糸口もつかめないまま十数年。

いまは時間もあるので政治に対してちゃんとしようと思って

少し前からぽつぽつ勉強し始めました。

 

考えのもとになった本

 

本を読むことから入るのが好きなので

目についた政治関係の本を読んでいって気に入ったのがこちら。

 

学校が教えないほんとうの政治の話 (ちくまプリマー新書)

10代の若者をターゲットにしたシリーズのようでわかりやすい!

右翼ってなに?共産主義ってざっくりしか分からん・・・

というような基本的な謎がするする解けました。ありがたい!

 

そしてこの本で何より助かったのは

「日本の政治は政党政治なので、選挙の時は好きな党に入れればいい」

ということ。

そうなのね!候補者<党で判断していいのね!

は~、気持ちが楽になった。。

いつも候補者のポスターが並ぶころになると

「党のことは何となくイメージできるけど、この人知らんし。。」

と思ってきたもんで。

 

それと並行して読んだのがこちら。

 

いまだ人間を幸福にしない日本というシステム (角川ソフィア文庫)

 

凄いタイトルですよね・・・

そんなシステムで生きててごめんなさい、って感じです・・・

 

これは人に勧められて読みました。

「海外の人と日本の話するときはこの本がベースになることが多くて

 日本ってこういう国なんでしょ~って感じで進む」とのこと。

1994年出版、オランダ人ジャーナリストが書いた本で

官僚政治を批判しつつ日本の政治と経済がどう関係してるか書かれてます。

 

この本はすんごい難しかった・・・3回読んでようやく分かった。

でも普段生活で感じてる「なんかおかしくない?」が解説されてる気がしたので

根性で読みました(単に私の理解が遅いだけってのもある)

 

他国ではありえない政治と経済が結びついた社会システム。

政治について学ぶ機会がなく政治的無能にならざるを得ない中間層。

なぜ日本には課題解決能力がないのか、などについて書かれてます。

 

難しかったけどすごく面白かった!

「あー、だよね。なんかそんな気はしてたけどそういう仕組みか」

って感じで、自分がどんな造りの世界にいるのか分かりました。

 

本を読んで出した結論

まず政治に疎いのは個人の資質よりも社会システムに拠るところが大きい。

 

いや、私自身に政治のセンスがないのももちろんありますけど。

でも習ってないし、仕事してるとニュースみる時間もないし、

なんか献金とか腹黒いことやってんでしょ?くらいしか分からない。

それでもいいから、仕方ないから、

正直に「分かりません!」って言って取れる情報から学んでいこう。

 

だから「政治ってよくわからない・・・」と思ってるアナタそこの!

大丈夫です。それはあなたの所為ではない!

だから恥ずかしがらずに「わからん!」って言っていいと思います。

 

それから選挙システムって不利すぎじゃない?ということ。

 

今回の衆議院選挙も公示が10/10で投票が10/22でしょ。

短い!!

候補者があちこちで話すとはいえ、こっちも最寄り駅でじっとしてるわけじゃないし

各候補&各党の情報に触れる機会がそもそも超少ない。

選挙カーで党名と名前だけ連呼されてもわけわからんし。

なんでもっと判断しやすいシステムにならんの?と。

 

・・・と。そんなことを考えてる状態で衆議院選挙始まりました。

私も私なりに選挙活動(投票活動?)してみようと思ってあれこれ動いています。

その話はまた別記事で。。

ビリーエリオット 日本公演 感想

こんにちは、やのひろです。

ビリーエリオット日本公演観てきました。

ようやく!生でビリーエリオットが見れたよ!!!

以下ネタバレありの感想です。

 

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日本では見られないと思ってた

 

ビリーエリオットとの出会いはロンドン記念公演の映画版。

舞台化10周年を記念したステージを日本の映画館でやってくれたんですね。

 

これに、んも、それはそれは感動して。

 

なんだこのパワーのある舞台は!と。

それまでロンドンの舞台と言えばアンドリューロイドウェーバー

しっとりしたお話のイメージが強かったので(オペラ座とかキャッツとか)

こういうエネルギーの溢れたお話と

またそれを演じ切る俳優さん、特にビリー役の少年に感動して。

いつか絶対生でみたいと思ってました。

 

ところがロンドン公演がまさかのクローズ。

もっと延々とやるのかと思ってたのに!

 

これは辛い・・・二度と生では見れまい。

だって日本でやるわけないし。

 

と思ってたところにまさかまさかの日本版!!

これを知った時は興奮と喜びと、すこしの猜疑心がありました。

 

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どうして日本公演はないと思ったか?

子役さんが居ないだろうと思ったからです。

 

今とはなってはこう考えた私にグーパンチお見舞いしたいのですが。

・・・でも最初はみんな思ったよね??思ったと言ってほしい(涙)

 

出ずっぱり、踊りまくり、踊りの種類は多岐、

しかもそんな子役が4,5人は要る。

そんなの日本で出来るわけない。

 

すみません、繰り返しますけど今ではそんな私にグーパンチです。

でもその時はそう思ってた!

 

だから日本でやると、1年半かけてレッスンしながらオーディションすると、

そう聞いた時は本当にびっくりしました。

そういうことか!育てながら発見するのか、ビリーを!

こりゃすごい!絶対に見なくちゃ!と段々気持ちをシフトしていきました。

 

いや、、、言い訳ですけど、、

また事務所絡みで決めちゃうのかなと思ったのです。最初は。

全役オーディションとか言っといて「うそつけ!」って配役も世の中あるし。

子役が主役のミュージカルって他にもあるけどとてもビリーがやれそうにはないし。

そしたら本当に本気でオーディションやってるとは。この時点で感動しました。

 

 

いやー・・・いるんですね、凄い少年が。たくさん。

ほんと、知ったかぶって日本には無理とか思って申し訳ない。

 

すごい!すごいよ、日本版公演!

 

という期待たっぷりで取ったチケット。

ビリー役は誰なのか知らない段階で取りました。

そして当日の配役はこのあと写真で貼りますけども

正直誰がいいとか誰を見たかったとかそういうのはありません。

 

あんな本気のオーディションを勝ち抜いた子達なんだから

みんな素晴らしいに決まってる。

見るのは1回きり、彼らがワンステージに懸けるように私もそれが全てとする。

そんな心構えだったので子役君たちの個別レビューはありません。

 

私が見に行った日の配役はこちら

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舞台を見た率直な感想。

よくぞあのロンドンの舞台をそのまま持ってきたな!

です。

いやもうほんと、びっっっっくりした。

 

物語や演出がそのままなのはもちろんなんですけど

なんというか、空気感が映画で見たロンドン公演と同じで。

(いや、演出が同じなのも実は素晴らしい。変えちゃう作品もあるから)

 

ロンドン公演に熱気があるのは分かるの、だってロンドンの話だから。

サッチャー政権の時にどんな事があったか、ロンドンの人達は知ってるわけで

それを再現するのも客席と共有するのもそりゃできるでしょうと。

 

でも日本にはそのバックグラウンドがないのに

舞台上の炭鉱夫の熱意、ビリーがどんな狭間にいるかが

ロンドンで上演されてロンドンのお客さん達が見ていたあの映画と

同じように伝わってきました。不思議です。凄いです。

 

・・・えい、もう自分のブログだから遠慮なく書いてしまえ。ごめん。

東宝系のミュージカルってその辺が無いと思うんです。

どうも胡散臭い舞台になるの。

演出が現地と違うからってのもあると思うし、

キャストが固まってるってのもあると思うし。とにかく空気が違う。

海外で見て好きだったのを東宝でみると全く違うものになってる。

 

今回のビリーエリオットはちゃんと熱いお芝居だった。

すげー!なんでなの!なんでなのか分からない!

とにかく心から拍手、拍手、拍手です。素晴らしかった!!

 

日本語訳も凄くよかったです。

メロディにちゃんと乗ってて意味も通じる。

映画で見たパッションはそのままに日本語でさらに理解を深められました。

 

ビリーも好きだけどマイケルも大好き

主役のビリーもめちゃくちゃ大変だと思いますが

実はマイケルもすごく大変だと思います。

あのコミカルなお芝居をナチュラルにやるの難しい!しかも子役さんで!

しかしこれまた杞憂でした。素晴らしいマイケルでした。

 

マイケルは女装が好きだったりチュチュで踊ったり

お客さんを笑わせてくれる役だけど、

実はビリーにほのかな気持ちを抱いてそうな切ない役どころでもあります。

コミカルとシリアスとダンス。

私がみたマイケルくんはこの全てが魅力的でした。本当に素敵だった。

 

才能と運のあったビリーはあの町を出ていく。

でもマイケルは・・・おそらくあの町でそのまま育つ。

彼の未来はどうなるんだろう。

次にビリーが帰ってくるとき町中の人が失業してるような場所で。

 

でもね、

旅立つビリーを自転車で見送りにくるマイケル、じっとビリーを見て

幕が閉まりきる少し前に自転車で踵を返して立ち去るんですよね。

 

あのほんのちょっと見える、走り出すマイケルの自転車。

あれはきっとマイケルの旅立ちだろうと思うんです。

あぁきっとマイケルも自分の道を見つける、

旅だった友達に勇気をもらって、彼もきっとこの先輝く、

そう思えるラストシーン。私、あそこ大好き。

 

生であのシーンを見て、やっぱりそうだろうと確信しました。

そこまでグッと物語に入らせてくれた2人の少年にまたまた拍手です。

 

余談ですがよくわからなかったこと。

マイケルがビリーの頬にキスした時も、最後ビリーがマイケルにキスした時も

客席が笑ったんですよね。なんでじゃ????

仄かな気持ちを精一杯出したマイケルと、これまた精一杯それに応えたビリーの

淡く切ない感情のシーンだと思うんだけど。何が可笑しかったんだろう?

 

企画してくれた方に心からありがとう!

この企画を立てて実行してくれた誰か。ありがとう。ほんとにありがとう。

 

だってもっと楽にできる企画いっぱいあると思うんです。

大人だけのお芝居ならオーディションに1年半も要らないし

せいぜいダブルキャストでまわせるし

ひょっとしたらもっと長く公演できるかもしれないし

そしたら低コストで売り上げ作れて利益を出せる。

 

でも企画してくれた。会社に通してくれた。

オーディションに時間をかけて素晴らしい舞台を見せてくれた。

もう感謝しかない!ありがとう!運営会社の方ありがとう!

 

ビリーエリオットを生で見たいなと思っていた

私を含めたたくさんの人の夢を叶えてくれてありがとう。

私が今まで日本で見た海外作品の中でNO.1です。感動しました。

久しぶりにいいお芝居が見れてとってもとっても嬉しいです。

 

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何度も書いてますけど最後にダメ押しで。

最高の舞台でした。最高です!

キャストの皆さん、裏方の皆さん、ありがとーーーーーーう!!

 

ファインディングネバーランド 来日公演感想

こんにちは、やのひろです。

出産前から予定していた観劇その1、ファインディングネバーランド観てきました。

 

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以下、ネタバレあります。

※ちなみに劇場が10か月ぶりで、入口に来ただけで感動できました。。

 

とても美しい演出

見どころはラスト2曲。

ピーターパンが現れて登場人物たちを夢の世界へ誘うシーンは

キラキラ輝く紙吹雪が魔法の粉のように舞い上がっていて

本当に美しい眺めでした。

 

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※パンフレットを写真に撮りました

 

子供たちにとってのお母さん、そして主人公の想い人が死んでしまうという

なかなかショッキングな展開も、この演出のお蔭で悲しすぎず

受け入れやすくなっていたのではないかと思います。

 

ラストナンバーは主人公と子供たちが出会った場面、

Believeのアレンジです。

 

実はこれ、私が聴いてたサントラと違っていてオヤと思いました。

オリジナルブロードウェイ版はWhen you feet don't touch the groundで

かなりしんみりとしたエンディングだったんですね。

悲しいけれど空想の力があれば大丈夫、飛んでいこうというような。

 

それがツアー中にBelieveに変わったらしくて

公園で過ごしたあの日のように何が見えるかとみんなで遊び

僕たちにはもう空想の力があるから大丈夫、飛んでいこうと

ハッピーな気持ちで終わるようになっていました。

 

これはとてもいい変更だと思いました。

天気のいいロンドンとファンタジーの魅力が重なり合って

舞台ならではの美しさを味わうことができました。

 

ロンドンの作品をアメリカでミュージカル化

ところでこの作品、もともとは映画です。

ジョニーデップが珍しく素顔で主演したヒューマンドラマ。

映画の制作はアメリカとイギリスで、監督はドイツ人の方、

物語の舞台はロンドンです。

 

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それを今回アメリカのブロードウェイで舞台化してるわけで。

私としてはここに大きな捻じれがあるんじゃないかと思ってます。

ヨーロッパのものをアメリカでミュージカルにすると

大体派手さが足されて大味になる。。

 

実は観劇の前に全曲聴いてざっくり翻訳もしていて

その時からなんとなくまとまりが無いような気がしてました。 

 

 

なんていうか

ヨーロッパにおける舞台の聖地、ロンドンで作られるお芝居は

オペラ座の怪人とかレミゼラブルとか

人のもつ複雑な感情を繊細な色で描いている感じで。

対してブロードウェイは鮮やかな色で描かれているようイメージです。

 

 

どちらもとても素敵なのだけどそういう違いがあるので

元々ロンドン風味な作品をブロードウェイで舞台にすると

大体違和感があるんです。あくまで私の感想ですけども。

あー、アメリカンな雰囲気になっちゃったかぁ~!と。

 

上記の通りとてもうつくしかった、けど、

やっぱりどこか散漫な印象が残った。

その原因は、やっぱり国の違いじゃないかと思っています。

 

ブロードウェイ公演の評論を見つけた

実際に観てもなーんか曲のバランスが悪い。

全体にまとまりを感じない、そう思ってました。

 

という訳で帰り道にいろいろ検索したら

プロの方がブロードウェイの公演を評論している記事を見つけました。

 

ふたつの想像力、ひとつの舞台――ブロードウェイ・ミュージカル『ファインディング・ネバーランド』/藤原麻優子 – Webマガジン「シアターアーツ」

 

子供と大人の双方を描く劇は、そのまま大人に向けたミュージカルと

子供に向けたミュージカルのふたつに自己分裂している。

(略)

音楽においては、大人向けの場面と子供向けの場面は

メガ・ミュージカル風のバラードかディズニー・ミュージカル風の

快活なナンバーかという分裂を起こし、結果ミュージカルとしての

ひとつの声をもつことができずに終わっている。

 

あ、そうそう!そういう感じ!

 

どっちつかずというか・・・

ほんと「どっち!?」って思いながら聞いていて

我ながら「どっちって何と何だ?」と思ってたのが

このテキストで理解できました。

 

主人公のスランプと少年たち(特にピーター)の葛藤、

この2つが交差して物語が紡がれていくのに

ブロードウェイらしくそれぞれをハッキリ色付けした結果

うまく混ざらなかったような印象です。

英国風の映画でならそこが上手くいっていたのに。

 

主人公か少年のどちらかに視点をしぼるか

(つまり、大人向けか子供向けか、ドラマかファミリーか選択するということ)

またはロンドンで舞台化した方が良かったんじゃないかと思います。

 

とはいえ美しい

全体を貫く軸が見えないなぁと思いながらの観劇でしたが

最初に書いたとおり、それはともかく美しいです。

 

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悲しいことはあるけど明るく美しく終わるお話だし

私みたいな久々の観劇にはぴったりでした。

When you feet don't touch the ground、良い曲・・・!

子供産んでました

こんにちは、お久しぶりです。 

 

実は出産しておりました。
2017年6月生まれの男児です。

 

妊娠・出産もなかなか面白い体験だったので
なんらかの形で残しておきたいなとは思っているのですが
まだいろいろと悩んでるところです。

 

子供のいる生活は慌しくて面白くて不思議です。
私が子育てしてるなんて信じられないなって
未だに時々思うくらいです。

 

このblogもどうしようかしらと思ったのですが
こんな放置状態でも検索にひっかかるらしくて
見て下さる方がいるので
ほそぼそと続けて行こうかなと思います。

 

それではまた!

ネット炎上ってなんだ(from ネット炎上の研究ー突然僕は殺人犯にされたー男が働かない、いいじゃないか)

こんにちはやのひろです。今日はネット炎上って何だろうという話を。

 

私には大きな疑問があります。「ネット炎上ってなんで起こるの?」←これです。私はインターネットが好きでネット業界に入りました。その時読んだ本がこれ。

 

 ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる

 

本当に面白かった。インターネットすごーい!画期的―!これから凄い世の中がくるんだ!とキラキラしました。まさかその著者がわずか3年で「あれは違ってました」と言うなんて露ほどにも思わずに。(これは仕方ない。情勢の変化が速かったし予想外の方向だったから。著者を責めてるわけじゃありません笑)

 

キラキラしたままネット業界に入って最初は面白かった。ネットの仕組みをしりビジネスをしり、大変だったけど楽しかった。ところが数年でオヤと思ったんです。「なんか最近ネットの悪い話ばっかりだな」と。例え烏合の衆でも情報の精査能力が上がっていけば玉石混合のうちの玉だけを抽出できるようになるんじゃなかったんかい、と。

 

何かというとグレーな顔を出してくるネット住民に疲れ、「ネットはドル箱らしい」と信じて変な施策を突っ込んでくる上司にも疲れ、いい加減ネット炎上って何のか本腰入れて考えよう、と手に取ったのがこれでした。

 

 ネット炎上の研究

 

ネット炎上を定数的にとらえようという画期的な試み。結果だけニュースになったので見た方も多いんじゃないでしょうか。炎上参加者は子持ちで平均年収高めの男性が多いと。これまでの低所得な独身男性が寂しくてやってる的なイメージを覆した、と。

 

このニュースの時から私は「炎上に参加した、というフラグは何で立てたんだろう?」と疑問でした。炎上参加者はこの属性です、と出すにはもちろん「これが炎上参加者です」というフラグが必要なわけで、もしそこが個人の判断に拠っているならこの結果は結構曖昧なんじゃないかな、と。人によって「炎上に参加」の判断基準が違いますからね。例えば調査前に「こういうポイントでYESと答えた人を炎上参加者とする」と決めていてその条件に限った分析をしてるならある程度信頼できるけど。あくまでその条件の範囲内で。

 

ってことで読み進めたらやっぱり個人の判断のようでした。しかも2りの共著なので章によって論点が結構飛んでて。トータルとして「うん、ネット炎上理解した!」とは言いにくい本でした。いろいろ疑問だったので出版社にそのへんまとめてお手紙だしてみました。炎上を定数的に把握したのは本当にいいと思ったから、その辺りも踏まえて研究が続くといいな。

 

で、次にこの本でたびたび引用された本を読んでみました。

 

  突然、僕は殺人犯にされた

 

スマイリーキクチさんという芸人さんがネット上で殺人犯扱いされて10年も誹謗中傷を受けた話。ニュースで知ってはいましたが詳細を知って驚きました。こんなに酷く、こんなに迷惑を被っていたなんて。また警察や検察、マスコミの各対応もショックでした。こんな社会だったのかと。

 

スマイリーキクチさんは中傷主に対して「僕が殺人犯だと信じている人たち」と表現されていました。スマイリーキクチさんは直接誹謗中傷を受けて来てそのうえでそうおっしゃるのだからホントにそんな人たちだったのでしょうが、正直私は「えっ・・本気で信じてた人なんていたんだ。。」と思いました。だって、常識的に考えて、そんな酷い事件の犯人が表舞台にでるのも難しいし、それを事務所やテレビ局が支持するわけもないし。なにより明確に彼が犯人だというソースがないのだから判断のしようがないのに、本気で信じるってどういうこと?と。それよりも自分の中の憂さを晴らすために彼を利用した結果が被害を生んでしまったのでは・・・と。

 

ネット炎上は本当に「これこそが悪だ」と信じた人による正義感の行為なのでしょうか。それとも日ごろのうっぷんやストレスを晴らすために無意識に正義感が発動してしまうのでしょうか。

 

うーん、分からないなぁと思いながら、その次に何となく手に取ったのがこれ。

 

男が働かない、いいじゃないか!

 

これはネット炎上と全然関係ない脈略で読みました。なんか雑誌で見てチェックしたんだったかな。でも普段からミソジニーに興味があって(この本に影響された→女ぎらい――ニッポンのミソジニー)そこから派生してあれこれ考えてるうちにたどり着きました。

 

この本は辛かった・・・「正社員じゃなきゃいけませんか」とか「どうしたらモテますか」などの男子学生からの質問に答えるというていなのですが、この質問がいわゆる固定概念ガチガチのもので。私そういう「世の中ってそういうもんだよね」的な発想がほんっとに苦手で。。ページをめくってもめくっても固定概念が出てくるからしんどかった。。でも先生の文体は軽妙で時にご自身の失敗談も交えられていたので何とか読み終えました。

 

私はそんなタイプなので世の中の固定概念とは距離を置いてるし、どうしようもなく対峙したら避けちゃうのですが。もしこの本にあるようなガチガチな枠から逃げられない人がいるとしたら。っていうか友達にもそういう人は多い。そしてそれは男女問わずなんだけど、この本にあるように男性の方がそうしたストレスに強く影響されてるとしたら。

 

そこからネット炎上に参加してしまう、というルートはあるかもしれないなと思いました。正義感からね。

 

これは私の体験談ですけど。昔いたチームの上司たちは部下を責めるのが大好きでした。何やっても部下を責める。なんだろう?と考えてみたら、どうやら責めるのが快感らしいんですね。俺は正しい!というスタンスを保てるし。そして彼らもその上司に責められてるんです。なんだこれ、俺のプライド保持合戦か。その中で女はサンドバックになるしかないのか。そう思ったらバカバカしくなって逃げることにしました。つまんないオッサンの引き立て役になるために生きてるんじゃないんで。

 

これはスマイリーキクチさんの本に出て来た「ネット中傷依存症」という言葉をみて思い出しました。あぁそうかもしれない。麻薬依存などと同じように、ネットで(現実でも)中傷していないと自我を保てない人というのがいるのかもしれない。そしてそれは固定概念の中に嵌められている男性の方が傾向として強いのかもしれない。あの上司たちもそれだったのかもしれない。

 

そう思うとネット炎上の闇はかなり深遠です。働き方改革とかジェンダー教育とかその辺まで関わってきてしまいます。怖い。どうしたら。

 

この3冊を立て続けに読んで新しい視点にたどり着きました。日本社会の闇にまたひとつ首を突っ込んでしまった気がするので、とりあえず私は逃げ続けます。逃げながら考える。NO MORE 固定概念。

映画 君の名は。 感想

こんにちは、やのひろです。新海誠監督の新作「君の名は。」もうずっと前から楽しみにしていました。大好きなんです、新海監督^^ 公開直後に見に行ったもののあまりの衝撃にしばらく考えがまとまらなくて、もう一回見てから考えようと思い寝かせていました。いや~、、ほんとにすごい映画です。。ネタバレしながら感想をつづります。

 

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また長いので今回見出しをつけようかな。。気になるとこから読んでください^^; 1:東日本大震災の時、東京にいた人のこと 2:あの時出会うはずだった人を失ったのかも 3:2回見たら考えが一周した 4:新海監督の他作品と比べて 5:なぜ「君の名は。」がヒットしたのか

 

 

東日本大震災の時、東京にいた人のこと

2011.3.11、私は東京にいました。ものすごく、今まで経験したことないくらい揺れたけど、でも建物は全然壊れなかったしみんな無事だったし、驚いて怖がっただけでした。まだ夕方だったしどうせ電車も動いてないということで定時まで仕事して(東北の支社に連絡とったり)新橋まで歩いて優しい居酒屋さんに入れてもらって夜を明かしました。

 

大きな津波が来たことも、原発が大変なことになってることも、全然知らなかった。

 

映画の中で瀧君はあの彗星をみて「美しいな」と思っていました。そして糸守の地名を聞いても最後まで分からずにいます。災害と瀧君との間にある距離感。あの距離感が、あの時同じく東京にいた私にはとても切なく、しかし現実的に感じられました。

 

ニュースで流れる楽観的な観測や美しかった街をまとめた写真集、被害の背景を報じる週刊誌など、覚えのあるものがたくさん出てきました。あぁこれ見たことあるな・・・というパーツの連続。大変に揺れたけど震源ではなく何も失わなかった私の震災は、まさしく瀧君が見せてくれたものと同じなのでした。

 

あの時、出会うはずだった人を失ったのかも

もし私が瀧君と同じようにあの時のあの場所に行けるとしたら。やっぱり「逃げて」と大声で叫びたい。あそこまで計画的に動けるかはわからないけど。「ここに津波がくるの、みんな死んじゃうの、信じて!」と伝えたい。

 

そう考えたら、私はあの時なにも失くさなかったと思っているけれども、もしかしたら、5年後のいま仲良しになっていたかもしれない誰かを失くしたのかもしれないな・・・とも思いました。あの時助かっていたら何かの縁で繋がって一緒にご飯を食べていたかもしれない「誰か」。君は誰だったんだろう、名前はなんだったんだろう。「死者行方不明者1万8千人」ではなくて。名前は。

 

エンドロールまで見終わってぼんやりしながら席を立ったら、前にいたカップルの女性が「秒速のハッピーエンド版だね」と言ってました。そう、同じく新海監督の「秒速5センチメートル」のエンディングもあんな感じで、しかも最後は会えないんです。彼女のように新海監督ファンの中には「最後に出会えるんだ!」と思った方もいたかもしれません。私もぎりぎりまで「監督のことだし、もしや会えないのでは」とハラハラしました。

 

でも私には、最後二人は出会えるからこそ切なく感じました。私はもう絶対に「出会えたかもしれない誰か」には会えないからね。。物語が美しく収まった満足感と、自分の中に芽生えた喪失感とがぐちゃぐちゃになって、映画館から出た後はベンチでしばらく考え込んでいました。

 

でも2回目みて考えが一周した

そうなんです、2回見たら考えが180度反転しました。こんなに語っといてなんだよ、って感じですけど。

 

逆に、もしかしたら今は「何かの災害から救われた世界」だと考えたらどうだろうかと!

 

いま自分が生きてること、出会えた人と時間を過ごしてること。別に何の不思議もないことだけど、もしかしたら瀧君と三葉ちゃんのような誰かが時をかけてくれたお蔭で存在してるとしたら。・・・めちゃくちゃありがたい!!!ものすごくありがたいよ!!

 

あの震災で、みんな少しずつ自分の中の何かが変わったと思います。東北の方の中には生活が全部変わったという方もいらっしゃるでしょうし、私のように東京近郊にいた人にも価値観が変わった人がいるでしょうし。知り合いの関西の方からは「あの時揺れを感じてない」ことを気にしてボランティアをしてるというお話を聞きました。

 

私の場合は。とおりとても揺れたけど何も失ってない、あの震災から学んで備えてるつもりだけど大丈夫かなんてわからない、見捨てるつもりなんかもちろんないけど、常に心を寄せることも難しい。そんな半端さで。いや、普通なのかもしれないけど自分では半端だなぁと思って。たまにニュースで流れる「震災から5年半経ちました」というような情報にハッとする、そんな感じです。

 

あの震災で何かが変わった。でも半端な感じがする。5年以上経ってなんとなく落ち着いてしまった。そんなときにこの映画です。震災を思い出したし、亡くなった人に想いを馳せたし、今ある奇跡を感じました。すごい。射貫かれたような衝撃でした。

 

ツラツラ書いてきたこの言葉が、震災から5年経って私が思う「東日本大震災」なんだと思います。これを背負っていくしかない。この上に立ってやってこう。そう感じた作品でした。あなたはどんな風に感じましたか?

 

新海監督の他作品と比べて

ここで終われば美しいけど・・・もうちょっと!

 

新海監督の他作品はDVDで見てました。あとこの機にリバイバル上映していた目黒シネマに滑り込みセーフして3本連続スクリーンで見てきました。やったー!「雲の向こう~」「秒速~」「言の葉の庭」です。そこで感じたこと、色々あるけど食べ物と女性キャラのことを。

 

食べ物。食べ物は大事です。ジブリでも一緒にご飯を食べるシーンがあって2人の親密さを演出します。同じもの食べて命を作る行為、大事!新海監督の作品で食べ物が印象的に出てくるのは言の葉の庭のお弁当やオムライス。それまでも出てくるんだけどさらっとなんですよね。今回はお互いの体に入ってものを食べるわけで運命共同体っぽさはぐぐっとアップしてましたね。キーポイントになるのも飲み物だし。食べ物の扱いがすごく好きでした!

 

女性キャラ。三葉ちゃんは今までで一番立体的な女性キャラだったなと思いました。どんな家族か、どんな生き方をしてるのか、何を背負ってるのか、どんなことを思ってるのか。初期作品の女性キャラはあんまりその辺が描かれなくて「他の人とはちょっと違う、僕には魅力的に見える、訳あって僕の前から消える」って感じで。これもミステリアスで面白いのですが、私は今回のような、背景が濃くあった上で展開される話が好きでした。

 

君の名は。」はなぜヒットしたのか!

 

色んな人が分析してますね。それぞれに「なるほどね」と思わせるところがありますが。私はこれだと思います。

 

時代を描いているから。

 

これはシン・ゴジラも一緒です。震災から5年という今を取り入れつつ未来への提示をしている。こういう日本オリジナル作品をメジャーな場所で見たいとずっとずっと思っていました。

 

海外の場合は演劇で、こういう時代性のある物語を見ることができます。ブロードウェイミュージカルの多くは差別やジェンダーなどの社会問題をベースにしていますし、ウェストエンド(ロンドン)のお芝居も歴史や政治経済や社会問題を取り入れた物語が描かれます。対して日本のメジャーな演劇は輸入ものか2.5次元です。社会から遠い。下北沢などの小劇場では時代を感じるようなお芝居もありますがメジャーではありません。

 

別に演劇で社会問題扱わなくてもいいじゃんか、と思われるかもしれませんね。それも否定しません。ただ私は海外の演劇が羨ましいとずっと思ってました。演劇をみることで自分の中にあるモヤモヤとした違和感が明示されて、そこから考えたり何かを見つけたりできる。この経験をぜひ日本社会でもしたい、日本の演劇がんばれ!と。

 

今回この作品をみて、あー日本は演劇ではなくアニメで昇華される文化なのかもしれないなと思いました。リアルな状況の演劇で受け止めるのではなく、ファンタジー設定のある絵(アニメ)から受け止めるタイプなのかな、と。シン・ゴジラもその類だと思うので特撮にもできるのかもしれません。とにかく舞台では表現できないほどの虚構。

 

時代を描いた作品は社会にとって必要だと私は思います。薬ですから。そして社会は常にどこか不健康なので薬は姿を変えながらあってくれないと困るんです。君の名はがヒットしたのはまさに今必要とされる薬であったから。そういうことではないかと考えています。

ヴォイサリオン(Voicarion) ミスター・プリズナー 感想

こんにちは、やのひろです。

銀座のシアタークリエでヴォイサリオンという朗読劇のシリーズを見てきました。2つお話が合ったうちミスタープリズナーというものです。出演は・・・

山寺宏一
林原めぐみ
上川隆也

 

!!!!!
なんだこの組み合わせは!!!!!

 

ということでチケット争奪戦を奇跡的に勝ち抜いて!行ってきました。ネタバレしつつ感想書きます。

 

お芝居がほんとにほんとに、最高

お芝居が最高でした。・・・すみません、こんな言葉で。いや、でもそうとしか言えない。最高。圧倒的でした。圧倒的な説得力。

 

朗読劇ですから動きはありません。3人は台本を持って立ちセリフを言うだけです。言葉だけ。それなのにその声から伝わってくる情報量が分厚いんです。

 

特に山寺宏一さん!!!

 

3人3様の素晴らしさだったのでお1人だけフォーカスするのは正直心苦しいのですが・・・それでもやっぱり。。山寺宏一さんの声は凄かった!!

 

不思議です。山寺さんの声はよく知ってます。きっと多くの方が聞けばすぐ「山寺さんだ」「山ちゃんだ」「あ、あの人だ」って分かりますよね。日本中が知ってるといっても過言ではないほど親しまれてる声です。

 

なのに舞台で聞いた声は、全然知らない、今回初めて出会った人の声でした。しかも聞くほどに「きっとこんな人だ」「悪い人じゃない」「もっと知りたい」と思っていく。

 

どうしてだろう?と思って気が付いたのが、最初に言った”声の情報量”です。山寺さんが発するセリフから伝わることが、セリフの言葉以上に、分厚く、暖かく、客席に伝わってくる。テクニックで言えばちょっとした間とか息遣いなのかもしれませんが、とってもダイレクトに心に響く演技でした。これはもう・・・お芝居が上手いとかいう種類のものではなく、神がかってるとすら言えるのではないかと思います。本当に本当に素晴らしかったです。

 

・・・だからこそ脚本と演出が残念・・・

twitter見たらみなさん愛のあるコメントをされてたのでこんな展開にするのは申し訳ないやら怖いやら複雑な心境なのですけども。私としては脚本と演出に残念さがのこってお芝居に集中しきれませんでした。途中で冷静になっちゃってせっかくの演技に没頭できず。。すごく感動的な物語ではあったんですけどね。ディテールというか説得力がもう一歩欲しかった。。

 

単なる素人の演劇好きなファンで恐縮なのですがガバっと行きます。結構細かく語るので面倒な方は太字だけ拾ってくれると嬉しいです。

 

ポイント1:時代背景がよく分からない

 

●背景設定を早めに欲しかった:終盤に突然具体的な年号が出てくるんですけど、そこで出すなら最初にもうちょっと手厚く欲しかったです。始まった時から「ここはどんな屋敷だろう?周りの景色は?裕福そうかな?」とかいろいろ事情を探りつつ見てましたがあまり掴めませんでした。そういう世界観なのかなと思ってたのに最後だけ具体的に年号がでてきて戸惑ったので、それなら最初から物語の背景についてもうちょっと情報があったほうが自然に入れました。

 

●年号が合わない??:そんな訳で「結局いつの話だったんだろう?」というのを終わってからその年号を鍵に調べました。ラストシーン、チャールズは「クリスマスキャロルの次回作にしては重すぎだ」と言います。同時にレスは「1861年に恩赦があってね」と過去の話を始めるのですが、調べたらクリスマスキャロルの出版は1843年です。次回作は1846年に出てるそうなので普通に考えたらあれは1845年で1861年はまだ来てません。単に「クリスマスキャロルの作家がその後に出すには」という意味だったとしましょう。チャールズは1870年に58歳で亡くなってるそうなので、恩赦から5年経ってたとして(レスの話しぶりが1~2年前のことではなさそうだったから)1866年だとするとチャールズは54歳です。上川さんのお芝居はもっと若そうでした。結局何年ごろの話で、どんな年齢の人達だったのかよく分かりません。

 

ポイント2:人物像がよく分からない

 

なんで背景情報が欲しいかというと人物を具体的に描きたいからです。でも背景はよく分かりませんでした。そこで人物情報も拾おうとしましたがこれも難しかったです。

 

●なんで外交担当?:この話の肝は「エドワードは何者でなぜ収監されているか」です。それがほぼ全部ワンシーンの語りで明かされるのですけど、それがどうにも薄く感じました。まず外交を担当したという説明。なんで外交だったのか、彼の研究の何が外交に役だったのか、どの能力が買われたのかもっと知りたかった。それまでの話で彼に外交能力があるような情報は出てきませんでした。”人を操る”ってことくらいかな。でもその”操る”のからくりが何のかも明かされてなかったし。なぜ外交に抜擢されたのか、そこでどんな活躍をしたのかがざっくりしててピンときませんでした。催眠術が使えたのかもしれませんが、これは後で触れます。

 

●なんで収監?:同じく、そんな彼がなぜ捕まってるのか曖昧でした。確かセリフでは「彼を恐れた」とか「邪魔になった」とかそんな情報でしたが、物語の肝なのにそれだけではどうにも腑に落ちません。例えばその座を狙う人物がいて罠に嵌められたとか、外交上やむを得ず相手の国に譲歩してしまい政府からスパイ疑いをかけられたとか、何か1つエピソードが欲しかったなと思います。

 

●なぜレスと対話しない?:彼はレスがエドワードの悪い話を聞いてきたと気づきます。そこで対話するそぶりを全く見せずに彼女を追い出してしまいます。なんで???対話こそ学びとか言ってたのに・・・彼女の話を聞くとか、彼の立場からの弁明をするとか、もうちょっとあって欲しかった。レスが言ってた話について2人の間であまり揉まれないので結局真相が何だったのかとモヤモヤしました。いいシーンだったのになぁ・・・考えちゃって没頭出来なかったのが本当に惜しまれます。

 

●若者の心変わり:上川さん演じる若者クライヴはずっとエドワードを疑って調べていたそうですが、物陰からレスの決意を聞いて翻意します。早かったです。

 

●クライヴがくれる箱:大事なシーンの直前でクライヴはレスに箱を渡します。ミミズが入ってるよ、と。とても意味ありげな箱だったので、中には牢獄の鍵とか二人にしか分からないアイテムとか、何か入ってると思ったのですが、それ以降触れられなかったので本当にミミズが入ってたのかもしれません・・・あの状況でレスを追いかけながらミミズを集めたのかしらと思うと・・・なんか。。

 

●催眠術?:詳しくはこの後に書きますけども。「え、結局催眠術だったの?」と驚きました。

 

ポイント3:演出が・・・

 

●雪:twitterみたら「紅白で紙吹雪の中にいる北島三郎の気持ち」とありましたが、うん、、まさに。。しかも暗闇で明るいステージから白いポツポツがたくさん飛んでくるのはあまりいい気分ではありませんでした。ステージに雪を降らすだけじゃダメだったのかな?

 

●光のクルクル:終盤に細かい模様の光がステージをクルクルと覆い、正直なところ気が散りました。しかも展開も急で何が起きてるか分かりませんでした。彼は催眠術が仕えたということ?だから外交にも引っ張り出された?それまでは「声を聴いてはいけないと言われてる」とか「人を操る」とか曖昧な言葉が出ただけで、彼が意図的に人を動かすために術を使うということは語られてませんでした。冒頭でレスにおじいちゃんの振りをしてだまそうとしますが、それも老人の声真似であって催眠術とは見えなかった。クルクルもなかったし。結局レスは見破るし。私には突然クルクルがでてきた上に、突然実は術が使える設定が出てきたように感じられました。それなら何度かクルクルを登場させて「これが出てるときは術を使ってるとき」とした方がすっきりしたんじゃないかしら。

 

お芝居が最高だっただけに

なんかいろいろ挙げ連ねましたが、ようするに頭の中で人物を描くには情報が足りませんでした。私はね。時々素晴らしいフレーズもでてくる脚本だったから余計に残念です。素晴らしい舞台で最高だった!という人がいても別に否定しません。

 

俳優さんたちの声の情報量がとても多かったのに!肝心の言葉での説明が足りなくてところどころ繋がらなくて冷静になってしまう。ほんとうに残念でした。何も考えずにあの声の演技に溺れたかった。もしそれができていたら人生でも指折りの感動体験になってたと思うのに。

 

山寺さん、林原さん、上川さんのお芝居はまた別の舞台で鑑賞したいなと思いました。

 

追記:ということで別の舞台で鑑賞してきちゃいました。この話はまた今度^^